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| 年金制度基礎講座 |
■ 給付
1.死亡するまで支給される終身年金であること
2.支給額が物価にスライドすること
→→→ 実質的価値が生涯に亘って保障される。
■ 財源
1.積立方式でなく、賦課方式であること
| 積立方式 | 賦課方式 | |||||||||||||||||
| 考え方 | 将来の年金給付に必要な原資を保険料で あらかじめ積み立てていく方式 |
年金給付に必要な費用をその時々の 現役加入者からの保険料で賄う方式 |
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| 特徴 |
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| 社会保障制度審議会年金数理部会第五次報告書参考資料 | ||||||||||||||||||
2.保険料方式を基本として一部で税方式を採用していること
...現在、基礎年金の財源の3分の1を国庫負担、つまり税金でまかなっています。平成16年の制度改正で、平成21年度までにこの国庫負担割合を2分の1にすることになっています。
「国民年金をもらって暮らしています」という人がいますが、これは正確な言い方ではありません。
「国民年金」というのは制度の名称です。「基礎年金」というのは給付される年金の名称です。
したがって、例えば「国民年金に40年加入した結果、老齢基礎年金をもらっている」という言い方になります。
| 制度の名称 | 国民年金 | 厚生年金保険 |
| 給付される年金の名称 | 基礎年金 | 厚生年金 |
60歳から64歳まで給付される年金は、「特別支給の老齢厚生年金」といい、すべて厚生年金保険制度からの給付です。64歳までは国民年金制度から給付される部分はありません。(繰上げ支給の場合の例外あり)
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| 60歳〜64歳 | 65歳 | ||
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| 厚生年金の加入 期間がある場合 |
特別支給の老齢厚生年金 (定額部分・報酬比例部分) |
老齢厚生年金 | |
| 老齢基礎年金 | |||
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| 厚生年金の加入 期間がない場合 |
老齢基礎年金 | ||
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国民年金の被保険者には、次の種別があります。国民年金の第2号被保険者は、同時に厚生年金保険の被保険者または共済組合の組合員でもあります。
| 種別 | 内容 | 対象者 | 保険料の納付 | 受給する 老齢年金 の種類 |
加入者数 (平成15年3月) |
| 第1号被保険者 | 国民年金だけに 加入している人 |
自営業 自由業 学生 無職 |
必要 保険料月額は 13,860円 (平成18年度) |
基礎年金 | 2,237万人 |
| 第2号被保険者 | 厚生年金保険に 加入している人 |
民間企業の サラリーマン やOL |
給与・賞与 から天引き |
基礎年金 厚生年金 |
3,214万人 |
| 共済組合に 加入している人 |
公務員 教職員 |
基礎年金 共済年金 |
471万人 | ||
| 第3号被保険者 | 第2号被保険者の 被扶養配偶者で 届出をしている人 |
専業主婦 専業主夫 |
不要 | 基礎年金 | 1,124万人 |
【注意】
65歳以上の厚生年金保険被保険者は、国民年金の第2号被保険者ではありません。したがって、65歳以上の厚生年金保険被保険者の配偶者は、60歳未満であっても国民年金の第3号被保険者ではなく、第1号被保険者です。
■ 日本の公的年金制度は、2階建構造になっていると言われています。1階部分は基礎年金で、支給要件を満たすすべての国民が受給できる年金です。2階部分は厚生年金保険または共済組合に加入していた人が、基礎年金に上乗せして受給する部分の年金です。
■ 年金の支給事由には、老齢・障害・死亡があります。
| 支給事由 | 老齢 | 障害 | 死亡 | |
| 第2号被保険者期間がある場合のみ 上乗せされる年金 |
老齢厚生年金 または 退職共済年金 |
障害厚生年金 または 障害共済年金 |
遺族厚生年金 または 遺族共済年金 |
2階部分 |
| すべての被保険者に対して支給される年金 | 老齢基礎年金 | 障害基礎年金 | 遺族基礎年金 | 1階部分 |
■ 老齢給付のプラスアルファ
民間企業のなかには、厚生年金保険の他に厚生年金基金に加入している会社があります。このような場合は、老齢給付にプラスアルファがあります。共済年金も厚生年金に比べるとプラスアルファに当たる部分があります。
国民年金第1号被保険者は、国民年金基金(平成3年4月創設)に任意加入することにより、国民年金基金を上乗せ受給することができます。国民年金基金に加入せず、月額400円の付加保険料を納付することにより、付加年金を上乗せ受給することもできます。
| 3階部分 | 共済年金 (職域年金相当部分) |
厚生年金基金 | .... | ||||
| 2階部分 | 共済年金 (厚生年金相当部分) |
厚生年金 | 国民年金基金 | .... | 付加 年金 |
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| 1階部分 | 基礎 年金 |
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| 第2号被保険者 | 第3号被保険者 | 第1号被保険者 | |||||
| 公務員 教職員 |
民間企業の サラリーマン |
第2号被保険者の 被扶養配偶者 |
自営業者 学生 |
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■ 厚生年金基金に加入している場合は、厚生年金と厚生年金基金は次のように支給されます。
| 基金がない場合 | 基金がある場合 | |||
| 加算年金 (加入期間10年以上) |
基金 から 支給 |
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| 基本 年金 |
プラス アルファ分 |
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| 老齢 厚生 年金 |
国から 支給 |
代行 部分 |
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| 再評価分 スライド分 |
国から 支給 |
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| 老齢 基礎年金 |
老齢 基礎年金 |
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■ 年齢・生存・請求
老齢基礎年金の支給開始年齢は、65歳です。支給開始後は死亡するまで支給が続きます。
65歳以前から支給される繰上げ支給、66歳以後に支給が始まる繰下げ支給の制度もあります。
年金は、給付の請求をして手続が完了すると初めて支給が開始されます。この請求を「裁定請求」といいます。
■ 加入期間
老齢基礎年金を受給するには、通算25年以上、公的年金制度に加入していることが必要です。この期間を「資格期間」と呼びます。
資格期間は、保険料納付済期間・保険料免除期間・合算対象期間・学生納付特例期間・若年者納付猶予期間の合計です。
| 意味 | 加入期間 への算入 |
年金額への反映 | 備考 | |
| 保険料納付済期間 | 第1号被保険者 …自ら保険料を納めた期間 第2号被保険者 …給与から保険料を天引きされた期間 第3号被保険者 …届出により認定されている期間 |
算入される | 反映される | − |
| 保険料免除期間 | 法定または申請によって 保険料を免除された期間 |
算入される | 全額免除 …3分の1反映 半額免除 …3分の2反映 |
法定免除 …生活保護を受けている者 …障害年金1級・2級受給者 申請免除 …低所得で生活が困難な者 免除申請は毎年必要 過去10年以内の 保険料追納可能 |
| 合算対象期間 (通称「カラ期間」) |
任意加入できる期間のうち 加入しなかった期間 |
算入される | 反映されない | サラリーマンの被扶養配偶者 の昭和61年3月までの期間や 海外居住期間など |
| 学生納付特例期間 | 所得が基準額以下の学生が 保険料の納付猶予を申請して 承認された期間 |
算入される | 反映されない | 免除申請は毎年必要 家族の所得の多寡は問われない 過去10年以内の 保険料追納可能 |
| 若年者納付猶予期間 | 本人と配偶者それぞれの前年所得が 基準額以下の20歳代の者が保険料の 納付猶予を申請して承認された期間 |
算入される | 反映されない | 免除申請は毎年必要 過去10年以内の 保険料追納可能 |
| 保険料滞納期間 | 保険料を納めるべき期間のうち 保険料を納めなかった期間 |
算入されない | 反映されない | 滞納保険料は過去2年分に 限り納付可能 |
■ 加入期間の延長(国民年金の任意加入)
老齢基礎年金を満額受給するためには、40年(480月)の保険料納付済期間が必要ですが、60歳時点でこれに満たない場合は、最長65歳になるまで任意加入し、受給額を満額に近づけることができます。
■ 昭和61年3月までの厚生年金保険制度では、老齢年金の支給開始年齢は60歳でした。昭和61年4月以後の新制度では、老齢年金の支給開始年齢は原則として65歳になりましたが、経過措置として、段階的に支給開始年齢を引き上げることになりました。60歳から64歳まで支給される老齢厚生年金を「特別支給の老齢厚生年金」と呼びます。
■ 特別支給の老齢厚生年金は、報酬比例部分と定額部分・加給年金から成り立っています。報酬比例部分とは、納付済保険料の多寡に応じて年金額が変動する部分で、定額部分は納付済保険料の多寡に関係なく、納付期間のみにより年金額が決まる部分です。加給年金は、厚生年金保険の加入期間が20年以上ある場合に、一定の条件に該当する配偶者や18歳未満の子供がいる場合に加算される部分です。
■ 特別支給の老齢厚生年金と、繰上げ支給・繰下げ支給は別の問題です。65歳になるまで特別支給の老齢厚生年金を受給しなかったとしても、それは繰下げ支給ではなく、したがって年金が割増しになることはありません。繰下げ支給を選択する場合は、64歳まで特別支給の老齢厚生年金を受給した後、65歳以後の年金受給を停止する必要があります。
| 60歳 | 61歳 | 62歳 | 63歳 | 64歳 | 65歳 | ||
| 昭和16年4月1日以前生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 定額部分 | 老齢基礎年金 | |||||
| 加給年金 | 加給年金 | ... | |||||
| 昭和16年4月2日〜昭和18年4月1日生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 定額部分 | 老齢基礎年金 | |||||
| 加給年金 | 加給年金 | ||||||
| 昭和18年4月2日〜昭和20年4月1日生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 定額部分 | 老齢基礎年金 | |||||
| 加給年金 | 加給年金 | ||||||
| 昭和20年4月2日〜昭和22年4月1日生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 定額部分 | 老齢基礎年金 | |||||
| 加給年金 | 加給年金 | ||||||
| 昭和22年4月2日〜昭和24年4月1日生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 定額部分 | 老齢基礎年金 | |||||
| 加給年金 | 加給年金 | ||||||
| 昭和24年4月2日〜昭和28年4月1日生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 老齢基礎年金 | ||||||
| 加給年金 | |||||||
| 昭和28年4月2日〜昭和30年4月1日生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 老齢基礎年金 | ||||||
| 加給年金 | |||||||
| 昭和30年4月2日〜昭和32年4月1日生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 老齢基礎年金 | ||||||
| 加給年金 | |||||||
| 昭和32年4月2日〜昭和34年4月1日生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 老齢基礎年金 | ||||||
| 加給年金 | |||||||
| 昭和34年4月2日〜昭和36年4月1日生まれ | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | |||||
| (女性は5年遅れ) | 老齢基礎年金 | ||||||
| 加給年金 | |||||||
| 昭和36年4月2日以降生まれ | 老齢厚生年金 | ||||||
| (女性は5年遅れ) | 老齢基礎年金 | ||||||
| 加給年金 | |||||||
■ 老齢基礎年金は、保険料納付済期間が40年(480月)の場合、年額 792,100円(平成18年度)です。
■ 老齢基礎年金と老齢厚生年金を合計した老齢年金年額の全国平均は、約210万円(月額約175,000円)です。(平成15年度)
国民年金の受給開始年齢は原則として65歳ですが、昭和16年4月2日以降生まれの人が受給開始時期を次のように変更すると、受給開始時期に応じて支給率は次のように増減します。支給率は月単位で変動します。一度決まった年金の支給率は生涯変わりません。
| 受給開始時期 | 60歳 | 61歳 | 62歳 | 63歳 | 64歳 | 65歳 | 66歳 | 67歳 | 68歳 | 69歳 | 70歳 |
| 支給率 | 70% | 76% | 82% | 88% | 94% | 100% | 108.4% | 116.8% | 125.2% | 133.6% | 142.0% |
加給年金を受給中の受給者の配偶者が65歳になると、受給中の配偶者分の加給年金は支給停止され、配偶者自身の老齢基礎年金に振替加算額が上乗せ支給されます。
| 60歳 | 65歳 | |||
| 本人 | 報酬比例部分 | 老齢厚生年金 | ||
| 定額部分 | 老齢基礎年金 | |||
| 加給年金 | ||||
| ↓ | 65歳 | |||
| 配偶者 | → | 振替加算 | ||
| 老齢基礎年金 | ||||